イキガミ1〜4

イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

イキガミ 4 (ヤングサンデーコミックス)

イキガミ 4 (ヤングサンデーコミックス)

星新一氏の作品にこんな話あったよね。それはともかく、よく練られた話だなあ、と一話一話を読むごとに思う。国繁法、イキガミを届ける側の気持ち、届けられた方の気持ち・行動…法律は非現実的なのだけど、ものすごくリアルに感じる…。イキガミをもらった人の表情がもう、毎回怖い。それにしても1000人に1人の確率って、結構高いような気がするけど…どうなんだろ。
第一話「復讐の果て」
胸糞の悪くなる内容だった…。元いじめられっこにイキガミが届く内容で、死ぬ前に復讐にはしったわけだが…後味悪い…。頭に煙草押し付けられたのが原因で若いのにカツラとか、痛々しすぎた。…が、復讐の一環で女を襲うのはちょっと…。
第二話「忘れられた歌」
路上で歌を歌う二人組の話。ある時から真っ二つに二人の人生は別れ、その最中、片割れにイキガミが届く。最後はいい雰囲気で終わった気がする…。が、この話あんま好きでない。その二人組が思いっきり「ゆず」なんだもの。キャラのビジュアルが。それはともかく、この二人組は不器用だったなあ。それだけ、デビューしたとしても成功したかどうかは分からんけど別離って寂しい。
第三話「純愛ドラッグ」
イキガミが送られてきたのが、問題ある恋人を持つ女性、という話。悲恋…なのかなあ。ラストはびっくりした。ちょっと涙目になった。どっちに感情移入した、というわけでもないのだけど…うーん。で、その悲恋の原因になったドラッグが後に話題になった、とエピローグであるんだが、それはよろしくない!! この社会はどこか歪んでいる…。
第四話「出征前夜」
前途あるホームヘルパーの男の子にイキガミが届く話。…こういう話は苦手だ…。老人が出てくる漫画や小説は苦手だ…。
第五話「命の暴走」
いやー胸糞の悪くなる話だった。すっごく。結局この母親はちょっとでも心を改めたのかな、と思う。でないと、あまりにも死んだ息子が可哀相…。あと、父親も可哀相だったな…家庭内での立場が弱くても、そのことを責めるのは良くない!!
第六話「最愛の嘘」
兄妹の話。ずっと離れ離れになってたけど、一緒に住むことになった二人。妹は目が見えない、移植しようにもドナー数が足りない…といったタイミングで兄にイキガミが届く。そこで兄は自分の角膜を渡そうとするも、妹はそれを拒否。配達員の藤本(主人公?)や病院の人たちの協力を得て、妹に移植を…というストーリー。感動系。桜の花がどんなものか分からない妹が、目が見えるようになった時のために、兄が用意してた部屋から見える景色は…桜がいっぱい!! この締めは鳥肌たったなあ。…でも、妹を引き取るために兄がしてたことは、やっぱり…いかなる理由があってもいかんと思う…。
第七話「最後の授業」
まじめ教師が生徒にはめられて落ちぶれていく様が恐ろしすぎた。表情もまるで違うし、ぞっとするわ…生徒が。陰湿すぎる。結局名誉は回復されたし、はめた生徒は更正したみたいだけど(「最後の授業」のおかげで)、なんともすっきりしない。その先生、イキガミで死んじゃったし。
第八話「安らかなる場所」
いつまでも少年の心を持った車オタの男性(妻、娘1人)の話。イキガミが届くのは彼の妻。夫への不信から、愛娘を残して死ねない!となった奥さんの暴走っぷりが痛々しかったなあ…。よく知らない外国人に、国外脱出をお願いするとか…夫が信用できないなら、自分の親とかに相談はできなかったのかなあ、と思う。結局、夫は車への思いを捨て(多分)、最後の最後に奥さんの信用を取り戻したので、良かった良かった…。