雪虫

雪虫 (中公文庫)

雪虫 (中公文庫)

刑事・鳴沢了シリーズ第1作目。ハードボイルドというのだろうか、こういうの。刑事小説。あんまり数読んでないから、断言はできないのだけども、刑事小説はあまり肌になじまないかもしれない。事件起きる→捜査捜査捜査捜査→解決。という流れにどうしても、楽しさを見出せない。…でも、シリーズものてことで、続刊が気になるのもある。
この作品は宗教が絡んでるからイマイチな感想をもったのかもしれんなあ。あんまり好きでない。ドキドキしないんだよなあ。
で、主人公の鳴沢氏。なんともカタブツというか、真っ直ぐすぎて絡み辛いというか…相棒になった海君が可哀相だなあと思った(笑)。彼も彼で好ましくない面はあるけども。でもま、だんだん関係はやわらかくなっていったんで、争いごと嫌いな私はちょっと安心…(笑)。
ラスト。刑事辞めちゃったよ鳴沢氏…。まじかよ。きっと次の作品で何かかんかあって復帰するんだろうと思うが…切ない終わりだったなあ。何か…仕事も女性も家族も…離れて、独りぼっち。とっつきにくい男なだけに、余計に哀愁というか寂しさとかを強く感じるなあ…。
2001年12月刊行。