島田荘司作品(感想文二作品分)

占星術殺人事件 (講談社文庫)占星術殺人事件島田荘司
御手洗&石岡君シリーズの一作目。御手洗……すごい好きです(笑)。変人ですが。石岡君も変人だの狂人だの言いたい放題ですが。まぁ石岡君が狂人と言うのもしょうがないですけども、御手洗を知れば、狂人な部分も笑いに変換されてしまう…。そんな御手洗に慣れてる石岡君も素敵ですけど。それに彼は、男前らしいですし(笑)。
このお話に使われてるトリックは、某人気漫画のトリックに使われてしまいましたね(苦笑)。だので、その某漫画に対して見方がだいぶ変わりました。そのへんの真相はどうなのかしらね。
ストーリーは、四十年前に起こった事件を、御手洗が解決していくのですが…。この事件…スケールがすごいです。御手洗が真犯人を見つけた際、彼がその人に非常に敬意を払っていたのですが、それほどにこの犯人は頭が良いという印象が残りました。こんなスケールのでかいことを、一番良い方法を選んで行ったのですから。



眩暈 (講談社文庫)「眩暈」 島田荘司
御手洗&石岡君シリーズ…何作目だろう。結構後の方の作品です。このお話は、『占星術殺人事件』がほんの少し、ベースにあります…かね。…でも多分、読んでなくても読めると思います。
とある人物の手記から始まるこの話。次から次へと不思議なことが起こった記録が書かれてて、謎が多すぎて頭がパンクするところです(笑)。「なんだこの手記は。でもこれが幻想を書いているはずがなく、まぎれもない真実なんだろうな。…じゃあこれらは一体何を表してるんだ?!」と思いながら読み進めるだけに。
が、御手洗の頭脳にかかれば、あれよあれよという間に謎が解決されていくのです。自分の常識の範疇で考えたら、とうてい解決は出来ないことばかりでした。…常識という言葉を使うと御手洗氏に呆れられますな(笑)。「常識」というものをちと、考え直す話でもありました。
このお話も、トリックがすごい。特に、マンションの四階が。←これだけ書いたらわけわかりませんよね。ネタバレにはならないはず。
そういえば、とある人物と御手洗が争っている時、御手洗が石岡君にキツイ一言を放つのですが、石岡君は相手を油断させるためだったんだろう?と後で言ってました。普通なら喧嘩してしまうようなことなのに、そう見抜けられる彼らの関係は、…なんだか面白いと言えますなぁ(今更か?)。御手洗の返答は曖昧で、「解釈はご自由に」でしたが…どうなんでしょうね(笑)。