小川洋子作品

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

こういった無害な作品を読むのは久し振りかも知れない。いつもはミステリとかばかりだものなあ。
それはともかく、すごく暖かいお話だったなあ…。でもこの暖かさは、根底にどうしようもない切なさがあってのものだと思う。メモ用紙だらけの背広…そしてそのメモを背広につけている姿を想像するだけで涙が…(泣)。映画のチラシを見た限りでは、メモ用紙の数が少ない? と思ったけれど、まあいいや。
そして、物語の中心に存在する数字(数式)。はじめタイトルだけを見た時は、「数学好きじゃないとだめかなぁ」と思ったものだけど、そんなことは全くなかった。途中数学苦手な私としては「ええっと…」となることがあったけれど(苦笑)、読み進めるには全く問題なし。むしろ、苦手だったからこそ、数や数式がするりと頭の中に入ってきたような気がするし。博士の話も神秘的なものに感じられた(^^)
映画も観てみたいな〜。深津絵里さん起用が大きいよな〜v