L change the worLd

レイトショーで見てきた。
松L目当てで、まあ、ストーリーはこの際どうでもいいやとか正直思っていたんだけど(笑)、ストーリーも面白かった。
アクション、SF、コメディーと盛り沢山な印象。
環境保護団体を隠れ蓑にした過激派一味が、ウイルス兵器による人類削減計画を実行に写し始めるが、抗ウイルス薬が無いことには兵器は使えない・・・ということで、それを持っていると思われる女の子を追い回す。女の子の父親はワタリの知り合いのようで、ワタリのところへ行くように女の子に言ったことが、Lとその子の出会い。以降、ウイルス兵器により壊滅させられたアジア系の村の生き残りの少年と三人での、逃亡劇がスタート。と。
デスノートはちらりと出てくるだけで、それ自体は映画に関係することは無く。全く新しいものとなってて、それが逆によかったかも。
では、色々と感想を。
●全体的な雰囲気
Lが自分の名前をノートに書き、キラとの対決を終えてから死ぬまでの23日間の話、てことで全体的に切ない雰囲気が漂っていた。ワタリの写真を机においていたり、(女の子が復讐のため大人たちに向かっていくのを)目の前で父親を殺されたんだ、仕方ないだろうというFBIの言葉に「そうかもしれませんね」と言ったり・・・。序盤、色んな国の事件を解決している場面は資料をぶん投げたり、自棄になっている?!と思われるような行動をとってたりして、ああ何て切ないの・・・と。自分の命が期限付きになったことよりも、ワタリがいないことがLにとって辛かったんだろうな、と思った(涙)。またあのワタリの写真・・・なんていい笑顔なの。さすが藤村俊二
●L
デスノートの時とは異なり、人間らしい部分をたくさん見れたような気がする。でもイメージ崩壊は全く。役者がすごいよほんと。松L大好きだ(笑)。前も書いたような気がするが、Lの好きなシーンをざっとあげていこう。
「(Kに呼び出され)「はいはーい」」「子供にお近づきになるため、甘いものバーベキューを作る」「キーボードの打ち方変(笑)」「逃亡中、メイド喫茶て」「走るL」「チャリに乗るL」「電車でつり革で遊ぶL(子供や・・・)」「各国語ペラペラ」「復讐しようとするマキをかかえて逃げたり、腕をひっぱって逃げたりアクティブなL」「最後マキに「よくがんばりましたね」と抱きしめる」「背筋伸ばして歩けないL」「建物の屋上でほのぼの食事シーン」
順番がくちゃくちゃだけど、こんなとこかなー。あーL素敵やった。最高。あの目とか細い指とか細長い体とかL過ぎて困る。いいタイミングにいい役者がが出てきてほんとに良かった。声も好きだ。穏やかでなめらかで聞きやすい。
あんだけアクティブだと不自然に見える人もいるかも、と思ったけど、原作ではテニスが異様にうまかったり喧嘩も強かったり、頭脳明晰なだけではなかったから、それもあり!だね。
●A〜Z
世界各地にいるらしい、アルファベットを名乗る人物。この設定は微妙だなとか思ったけど、まあいいか。
●役者陣
高嶋政伸:こええええええ。この人がこんなに悪い役するの初めて見た。笑顔なんてこれっぽっちもなく。人類削減とか言いつつ、結局は金の亡者であった浅ましい人物。結局ウイルス感染で死んでしまったが、恐ろしい死に顔であった・・・。
工藤由貴:K。クールビューティーで優秀な頭脳を持つってどんだけ完璧なんだよ。マキの父親と一緒にウイルス関係の研究所に勤めているが、実はこの人が人類削減計画の発案者で、マキの父親を間接的にではあるが殺した人物。高嶋のような金の亡者でなく、あるべき地球の姿に戻さないといけない、と本当に考えている人物であったし、ワタリの知り合いでもあったということで、終盤に改心。ウイルス感染により涙は血だったが、ホロリとしちゃった。
鶴見シンゴ:優しい父親かつ、優秀な研究者(教授)。しかし・・・自分にウイルスを注射したことにより、Kにより殺される。死に際の姿はほんとにひどいもので・・・演出も少しホラーだったので怖かった・・・。ウイルス感染で肌にはできものがいっぱい、目は真っ赤に血走っているうえに、研究所のシステムか何かにより焼け爛れた肌(部屋を電子レンジ状態にする感じ?)。なんて恐ろしい死に様・・・それを娘のマキはずっと見ていたけど、トラウマになりかねん・・・。ただね、ウイルス感染後に喋ったセリフ、熱が入りすぎてて何言ってるか全くわかんなかった・・・残念。
南原:FBI。何でやねん。ナンチャンの存在はこの映画で唯一の残念な点だった。残念すぎてもう、ちょっと憎しみすら。喋り方も演技もなんか不自然。映画全体の雰囲気をぶち壊していたよ・・・。そんなにたくさん出てくる役じゃなかったけれど、なぜ南原なのか理解ができない。しかもFBIて。無いわ(笑)。
●最期
少年に名を与え、孤児院(?)から去る時、「ワタリ この世界で もう少し生きてみたくなりました」みたいなことを思うとこがあって、それはもうホロリと・・・。Lの命日は翌日。あああ・・・。夕焼けの中去っていくLの姿の後にエンディングが流れ、その後Lの最期を思わせるワンシーンが。何という演出・・・。泣かなかったけどさ、胸が締め付けられる気分になったわ・・・ああ切ない・・・。
この事件にかかわったことで、自分でノートに書いた「安らかに眠る」というわけにはいかなくなるかも知れない、と南原に話すシーンがあるが、ノートの通りでよかったと思うばかり。で、ライトの親父に笑顔を見せ、ワタリの写真を横に、静かに息を引き取っちゃうんだよ・・・ああ・・・。


もう一回見たいのだけど、父親の死ぬシーンが怖くて二の足を踏んでいる私であります。耳ふさいでれば大丈夫か、な・・・。