Another 上・下

Another(下) (角川文庫)

Another(下) (角川文庫)

うおおおおおお綾辻さんの新作だあああああああ!!と興奮して買った小説。表紙の雰囲気からして楽しみでワクワクしたもんだ。裏表紙の「ホラー」の言葉にゴクリ…となり(綾辻氏の「殺人鬼」シリーズは未だにトラウマ。怖すぎて)、喜び勇んで読んだ。そして上巻、下巻を読み終わった。
暇潰しによくまとめサイトをケータイで見ていたんだが、アニメは大絶賛のようで(大きなお友達に?)。
小説の感想は、イマイチ…だったな…。読みやすいし、氏の文章が好きなんで途中でだれることなく一気に読むんだけど、話の内容は、ううむ…。もっと恐ろしい展開を期待しすぎていたかも。どうにか、「これはとても怖いんだ。自分がこのクラスの生徒だったらどう思うよ? 絶対恐慌状態に陥るって」と暗示をかけてみるんだけど、気付いたら一歩引いた読者目線になってしまって、どうにも世界に入り込めなく…。
ホラーというか、ホラーファンタジーがぴったりくるかも、個人的に。舞台となった三年三組にかかっている「呪い」のしくみはなかなか手が込んでおった。が、しくみというより「設定」て印象にどうしてもなってしまったなあ。設定自体はなかなか面白かったけれど、何か物足りなかったというか。とはいえ、最後のとある謎が明かされるあたりは、すごくびっくりした! 全くノーマークだった。さすが綾辻さんだわ、と手のひら返し状態に。気にするまでも無い、と思ってたこと(思ってすらなかったこと)が伏線だったとは。すげぇ…。んでもやっぱり、話自体はもやーーんとした印象だったなあ。
主人公の男の子は、すごくニュートラルな印象で、良かった。よくある、無気力だけど妙に頭はまわる、かつ、ひねくれ者(中二病的な)でなくてほんとよかった。