女子大生会計士、はじめました

実際の公認会計士が書いた小説。ビジネス・ミステリなるもの。
主人公は女子大生かつ優秀な会計士。気の強い女王様タイプの萌実。そのアシスタント(だっけ)に、カッキーなる男性。萌実にいいように使われている三十路男。
ううむ…。大塚英志が解説を書いているのだけれど、読後、私と似たような感想を持ったんではなかろうかと感じたなあ。そして、解説にものすごく納得というか、「そうそう、そうなの!」と同意したくなった。この小説では、「世界の観方」が表現されていて、「会計士には、世界がこのように見えるのか」と、専門知識の無い読者に感じさせるところがよい、と書いている点。
確かに私も、そこだけが読んでて面白いと感じたところだった。小説としては楽しめなかったというか、今ひとつ何かが足りないなあと。タイトルに期待した要素は、確かにあったのだけれど、何か足りない。物語性というやつかなあ、やはり。
読了はしたけれど、面白かったとは言えない本だった。シリーズとして何冊か文庫は出ているようだけれど、続きはしばらくいいかなー。
2008年刊行。