大奥 2〜4

大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)

大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)

話にのめりこんで読んだ。面白すぎる。1巻の感想でも書いたが本当に丁寧に話が進んでいく。気付いたら登場人物が年老いてて、自然にそれを受け入れることができる。人の心が変わっていくのも、悲しいけれど仕方ないと思わせられる…。レンタルして読んでいるけど、単行本買おうかな。これは絶対買って損しないわ。
2巻は、京の美しいお坊さん(有功、お万)が半ば無理矢理大奥に入る話から、三代将軍家光と心を通わせたまさにその時まで。聞こえるように陰口を叩かれたり、気の難しい将軍の相手をしたり…辛いことの多いお万だけど、だんだんとまわりの様子も変わってくる。お万のお小姓(玉栄)もなかなか骨太で根性のある人物だが…将軍から渡され可愛がっていた猫を殺すのはなあ…きつい場面であった。そしてこれが伏線になっているとは全然気付かなかった。
3巻。家光とお万がラブラブ…。2巻からは少し時間が経っており、玉栄はグンと背も伸び剣術も上達、家光は美しく成長。ラブラブなのはいいが子ができる様子がなく、春日局は外から男(捨蔵、お楽)を連れてくる。あっさり子(女児)ができる。が、お楽は事故で障害を持ち、さらには流行病にかかり死去…。次はお夏という男がやってくる。そこで、お万は玉栄に世継ぎをつくることを託す。その時の心境やいかに。
春日局は病で死去。お万はその存在を引き継ぐ。大奥内の役割をてきぱきと定めていく…。家光は美しく、政にも強く、有功とは強い絆で結ばれている…この漫画の世界における女として全てを手に入れているように思える。でも有功の気持ちとしては…辛いだろうなあ。
4巻。話が大きく動いてドッキドキ。有功はあまりの辛さに、家光と夜をともにすることをやめてしまった。完全な離別…。その後大奥総取締役となり、家光は子を産んだ後に死去…結局三人の男との間に一人ずつの子をもうけた。四代将軍家綱が即位するが、政の能力には長けておらず、子ももうけなかった。ほわ〜んとした雰囲気の、世が世なら大切に育てられるお姫様要素の強い女性。男をあてがわれるも、心にあったのはなんと有功! でも有功は大奥から出て行ってしまう…。切ない表情での「左様せい」はすごく悲しかったな…。
そして五代将軍綱吉の御世へ。父はなんと玉栄。すっかりおじさんになって…。さて。男を惑わす色香をもった新将軍…政に対してはかなり情け容赦ない。子はすでに一人いて、すごく可愛がっているもよう。側用人もキレ者。…玉栄とアレな関係にあるのが何とも…。
家光の代も綱吉の代もドラマでやってたので、色々思い出しながら読んだ。家光の方はほとんど覚えてないけど、綱吉の方はなぜかすごく覚えておる。一番好きなのは菅野美穂安達祐実のなのに…不思議! 女好きのバカ殿、という印象の強かったドラマ版綱吉は谷原章介がやってた。一つの家をぶっ壊してしまう話は見てて辛かった…し、それは漫画でも描かれていた。側用人北村一輝で、すっごいかっこよかったなあとか、最初の御台所は紀香やったなあとか、小池えーこ(お伝)怖かったなあとかほんと色々思い出した。また見たくなってしまった(笑)。
漫画は、綱吉の周りで静かに争いが繰り広げられ始めた。最初の御台、信平が京から連れてきた右衛門佐が綱吉に見初められたものの、年齢を理由にお相手を辞退、でも気に入られて大奥総取締役に就任!というところで終わった。玉栄、お伝(側室)的には寝耳に水の展開。続きが楽しみすぎる…。